「あーもう、みんなバカバカ。バカばっかり!」
帰宅の道すがら
心の中で、大きく叫ぶ
大きく大きく大きく叫ぶ
今日の自分を思いだす
よく笑ってた
よく笑わせてた
みんなと協力した
ひとりでも頑張った
どれも、本当の自分
気取らない、自然な自分
だけど、それだけじゃない
あたしはそれだけじゃないんだ
もっとシニカルに
もっと皮肉っぽく
もっと果断に
もっと遠慮なく
もっと安きに流れず
もっと悪意に満ちていたい
なにも人に合わせていたわけじゃない
ただ、普通にしていただけ
それでも
一日の終わりに
偽悪的な自分を掘り起こして初めて
ようやく自分のバランスを取り戻せた気がする