母親が眠る ベットの横で
赤子は 握っていた手を開いた
生まれたときから ずっと握っていた その手を開いた
赤子が開いた 手のひらから
何かが立ちのぼって 空気の中へ溶けていった
暖かいようで 懐かしいような 何かが溶けていった
たった それだけ
たった それだけのこと
たった それだけのことで
何かを掴む自由を 赤子は 手に入れたんだ
母親が眠る ベットの横で
赤子は 握っていた手を開いた
生まれたときから ずっと握っていた その手を開いた
赤子が開いた 手のひらから
何かが立ちのぼって 空気の中へ溶けていった
暖かいようで 懐かしいような 何かが溶けていった
たった それだけ
たった それだけのこと
たった それだけのことで
何かを掴む自由を 赤子は 手に入れたんだ