いよいよ明日に迫りました、文学フリマ大阪13。
僕は「秋風堂書房」として参加いたします! ブース配置は「か-15」です!
イベント名:文学フリマ大阪13
イベント日時:9月14日(日)12:00~
会 場 :インテックス大阪2号館(入場無料)
出店名: 秋風堂書房
ブース: か-15
イベント詳細: https://bunfree.net/event/osaka13/
ブース配置図: https://bunfree.net/event/osaka13
WEBカタログ:https://c.bunfree.net/c/osaka13
秋風堂書房のページ:秋風堂書房 [文学フリマ大阪13・小説|ファンタジー・幻想文学] - 文学フリマWebカタログ+エントリー
※出店名は「秋風堂書房」です。「くにん」、あるいは、「秋野紅人」ではありませんのでご注意ください。
ゴビの砂漠を舞台とした長編ファンタジー物語「月の砂漠の輝夜姫」第1巻や、幅広いジャンルの短編を集めた短編集を販売いたします。
是非、お立ち寄りください!
(販促チラシ用掌編です)

「夏休みの宿題」 秋野紅人
畠 :おう。沢渡先生、調子はどうだ。
沢渡:先輩、お疲れ様です。いま、うちのクラスの読書感想文を見ているところです。
畠 :ああ、夏休みの宿題のアレか。俺は夏休みの宿題の中で、アレが一番苦手だったなぁ。沢渡先生はどうだった?
沢渡:そうなんですか? 実は、僕は読書感想文の宿題をやってないんですよ。
畠 :そうか、沢渡先生は読書感想文の宿題が無い世代だったんだな。アレだよな、高性能の生成AIが広がった頃だ。それで作った読書感想文をみんなが提出するものだから、宿題にする意味が無いってことになったんだよな。
沢渡:そうです、そうです。でも、一度は無くなったそれが夏休みの宿題に戻って来るなんて、時代は変わるもんですねぇ。
倉橋:ハハハ、若手の沢渡先生にそう言われては、我々年寄りは困ってしまいますね。
畠 :お疲れ様です、倉橋校長。全くおっしゃるとおりです。
沢渡:す、すみません、校長先生。でも、実際すごい変化だと思うんですよ。畠先生の世代までは、当然のことですけど、自分で本を読んで自分で読書感想文を書いた。それが、僕の世代になると、自分は本を読まずに生成AIに読書感想文を書かせるようになった。だから、夏休みの宿題から読書感想文が無くなった。
倉橋:沢渡先生のお気持ちはわかりますよ。我々はその変化の全てを体験してきましたから。ねぇ、畠先生。
畠 :倉橋校長、全くです。非常に大きな変化だと思います。
沢渡:はい、一度は読書感想文が夏休みの宿題から無くなった。それも大きな変化だったとは思いますが、まさかもう一度宿題の中に戻って来るなんて。しかも、以前の様に自分で本を読み感想を書いて提出するのではなく……。
畠 :そうだ、新しい読書感想文の宿題では、生成AIに読書感想文を書かせて、その生成AIプログラミングと一緒に提出するようになった。もちろん、そこで使う生成AIは自分で作ったものでなければいけない。これはソフト作成を勉強するための宿題なんだからな。
沢渡:同じ「読書感想文」の宿題でも、世代によってここまで変わるとは……。児童たちが僕の年になる頃にはどのようになっているか、想像もできません。
倉橋:そうですねぇ。社会や技術が大きく変化すれば、それに学校教育も対応する必要がありますからね。でも沢渡先生、昔から変わらず、そして、これからも変わらないものもありますよ。ねぇ、畠先生。
畠 :はい、倉橋校長。ソレは変わりようがありません。
沢渡:な、なんですか。感染症拡大防止の観点から対面での授業が無くなり、年間を通じて在宅授業がベースになっているいまでも、相変わらず「夏休み」があると言うことでしょうか。いや、違いますよね、すみません。
倉橋:それは、これからの社会を作って行く児童たちが、そこでそれぞれの能力を生かし幸せに暮らして欲しい。そのための基礎となるものを、学校生活を楽しみながら身に着けてもらうために、全力を尽くす。我々教員のそういう思いですよ。それは、私がクラス担任をしていた頃から畠先生や沢渡先生の世代まで変わりませんし、これからもそうでしょう。
畠 :本当におっしゃるとおりです。
沢渡:はいっ! よくわかります!
倉橋:ああ、もうこんな時間ですね。読書感想文の他にも、我々の頃から大きく変わったものがあります。それは、ワークライフバランスの重視です。この職員室ももうすぐ強制クローズの時間ですからね。ボイスチャットルームから退室してくださいね。では、お先に。
畠 :お疲れ様でした、倉橋校長。じゃあ、俺も退室するな、お疲れ。
沢渡:お疲れ様でした、僕も退室します。
〇「勤務記録」
チャットルーム職員室 9月14日17:00 終了。残業者なし。
(了)