
先日、文学フリマ大阪13に合わせて、文庫本を2冊発行いたしました。
・「月の砂漠の輝夜姫」(長編物語の第1巻 250頁 500円)
・「惑星ズヴェツダの丘の上で」(短編集 240頁 500円)
この2冊は、通販サイトBOOTHにてご購入できます。(宣伝です(笑))
記事をお読みになった方の中には、「へぇ、個人で文庫本サイズの同人誌を出せるんだ。どの程度の費用が掛かるんだろう」と、興味を持たれた方もいらっしゃるかも知れません。また、僕もそうだったのですが、「実際に本を作ろうと思うのだが、文字数やフォントはどうすれば良いのだろう」との疑問をお持ちの方もいらっしゃるかも知れません。
そこで、上記2冊の制作に係る費用や書式等の諸々を、ご参考まで共有したいと思います。
もちろん、印刷会社さんによって費用は異なるでしょうし、使用する紙やオプションの有無などでも変わってきますので、あくまでも上記2冊での実例としてご了解ください。
■印刷会社様
2冊とも株式会社レッドトレイン様にお願いしました。
第1短編集「九月の雨はクラゲ色」(現在在庫なし)を作る際に、「文庫本」、「同人誌」、「印刷」で検索したところ、レッドトレインさんが「少部数でも安く出版できる」と紹介されている記事を見つけたので、利用させていただきました。良い本を作っていただけたので、今回もお願いしたものです。
■印刷プラン
・「月の砂漠の輝夜姫」・・・MonoRe:th on-demand(モノリス)
・「惑星ズヴェツダの丘の上で」・・・OneBooks(ワンブックス)
印刷プランは、それぞれ違うものを選びました。
「モノリス」は「モノクロ本特化プラン」で、表紙(フルカラー。オンデマンド印刷)、本文(モノクロ。オンデマンド印刷)が基本です。「月の砂漠の輝夜姫」はこれに「カバー・オビ(フルカラー。オンデマンド印刷)」をプラスして、さらにカバーと帯にPP加工のオプションを付けています。
「惑星ズヴェツダの丘の上で」は、各短編のカラー扉絵を本文中に差し込みたかったので、「モノリス」ではなく「ワンブックス」のプランを選びました。表紙(フルカラー。オンデマンド印刷)、本文(カラーでもモノクロでも同一料金。オンデマンド印刷)、カバー・オビもプランに付属(フルカラー。オンデマンド印刷)、PP加工も無料です。
詳しくはレッドトレインさんHP(上記リンク先)からご確認ください。
■用紙等
基本的には2冊とも同じです。
本文用紙・・・プリンセスノベル 32.5㎏
表紙用紙・・・紀州の色上質 最厚口 白茶
カバー・オビ用紙・・・オーロラコート 110㎏
PP加工・・・カバーは2冊とも有り。帯は「月の砂漠」のみ有り
プリンセスノベル32.5㎏が、市販の文庫本の用紙に近くて気に入っています。
■印刷代
どちらもオンデマンド印刷です。ざくっとご説明すると、オンデマンド印刷はPDFなどのデータを直接印刷するので、単価×冊数(ページ数)の計算になります。一方でオフセット印刷は印刷版を製作して使用するので、製販代+単価×冊数(ページ数)になります。一般的に少部数の場合は前者が、多部数の場合は後者が向いていると言われます。
用紙や印刷方法の選択次第で追加費用が掛かったり割引があったりしますが、僕の場合の制作費用は以下のとおりでした。(1冊当たり。送料、税込み)
・月の砂漠の輝夜姫・・・約1200円
・惑星ズヴェツダの丘の上で・・・約1200円
プランは違うしページ数も違うのですが、最終的にはおおむね同じ金額になりました。(^-^;
前述のように、オンデマンド印刷は単価×冊数(ページ数)で費用を計算するので、基本的には10冊印刷しても100冊印刷しても、一冊当たりの単価は変わりません。
※印刷会社さんやプランによって追加費用や割引計算方法が違うでしょうから、見積もりや料金計算表をご利用して検討されることをお勧めします。
■フォント
2冊とも本文の使用フォントは「源暎こぶり明朝」で、大きさは8.5です。
「源暎こぶり明朝」はフリーフォントです。縦書きの小説に向いているフォントということで選びました。
2冊とも同じフォントで同じ大きさなのですが、印刷プランの違いからなのか「惑星ズヴェツダの丘の上で」の方が、若干細く見えますね。
■文字数など書式
2冊とも同じです。
文字数・・・43
行数・・・16
余白・・・上15㎜、下15㎜、左10㎜、右10㎜、綴じ代11㎜
■表紙作成アプリ
アイビスペイント。使いやすいです。以前使っていた「オープン・・・」とはえらい違い。
こんなところでしょうか。
僕が購入した御本の印刷所さんを見てみると、「ちょ古っ都製本工房」さんが圧倒的に多いです。あとは「ホープツーワン」さんとか・・・。たくさんの方から選ばれるのにはそれだけの訳があるのでしょうから、こちらのリンクも貼っておきます。
ある程度のページ数を持った文庫本を発行しようと思うと、どうしても1冊あたり千円程度の費用は生じると思います。(文学フリマでも、一冊千円程度の値付けが多かったです) でも、オンデマンド印刷であれば少部数でも発行可能です。飲み会や旅行で散財したと思えば(笑)、払えない額でもない、かも知れません。価格設定はご自身の思うがままですから、費用を勘案した価格で売り切ってしまえば大丈夫とも考えられます!
それに、です。自分の創作物が「紙の本」として生まれる喜び、これは本当に得難いものです。
文学フリマで売られていた本も、小説に始まり、エッセイや詩集、レシピ本や絵本まで、幅広いジャンルに渡っていました。
ご興味を持たれた方、一度制作にチャレンジされてはいかがでしょうか。(#^.^#)