コトゴトの散文

日常のコトゴトが題材の掌編小説や詩などの散文です。現在は「竹取物語」を遊牧民族の世界で再構築したジュブナイル小説「月の砂漠のかぐや姫」を執筆中です。宜しければ、ひとときおつきあいください。

【詩】 猫

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んんー のびぃー

前足を思いっきり伸ばして それから お尻を高く上げて

よいしょ よいしょ 後ろ足を交互に伸ばして

よっこいしょと座り直したら 顔をぶるぶるぶるっ!

ちりちりちりん!

 

ぼくが顔をぶるぶるすると ちりちりちりんと音がするんだ

 

だって しょうがないにゃー

猫だからにゃー

 

          (=^・^=)

 

一緒に暮らしているのは ヒトのおすとめす

めすは ご飯をくれるから好き

おすは 遊んでくれるから好き

いつもぼくは 二人が入っている布団の上で丸まって寝ている

二人の足元に ちょうどいい感じのふかふかがあるんだよ

さて

ぴょんっとヒトの身体を飛び超すと 僕は水を飲みに向かう

ぴちゃぴちゃぴちゃぴちゃっ

ふぅー

もう少し ぴちゃぴちゃ

ふぅー ぶるぶるぶるっ

ちりちりちりんっ

ヒトが飲んでいるみたいに 水入れを持ち上げて

一気にのどに流し込んでみたいけど・・・・・・

 

無理だにゃあ

手が肉球だしにゃあ

 

だって しょうがないにゃー

猫だからにゃー

 

          (=^・^=)

 

お腹が空いたにゃー

ヒトのめすを起こそうかにゃー

 

めすの顔にぼくの鼻をくっつけてみよう

えいえいっ

 

にゃーにゃー ごはん 欲しいにゃー

にゃーにゃー にゃー にゃー にゃー

 

「あぁもう うるさいなぁほんとに。あんたは目覚ましよりも正確ねぇ」

 

やった めすが起きた ごはんだ

 

にゃー ごはん にゃーにゃー ごはんごはん

 

「はいはい わかりました わかりました。ほら」

ざらざらざらー

かりかりだにゃぁ

 

ばふばふ か かり うま かりかり うま ばふばふ かりっ

ばふばふばふっ かりかりっ ちりん ばふばふ うまっ うまうまっ 

にゃにゃっ

 

休憩ー うまかったにゃぁ

かりかりをお皿にちょっとだけ残して 一休みすることにする

いちどに全部は食べないんだ 

なんていうか そう その方が安心する

 

さて まずは 汚れた顔をきれいにしよう

前足でていねいに顔をぬぐって その前足をぺろぺろとなめる

ていねいにていねいにね ぼくはきれい好きなんだよ

ヒトも ふたりでご飯を食べているみたい 

まぁ そっちはそっちでやっといて

ぼくはきれいきれいするのに 忙しいんだから

 

冷たいって? そうかにゃぁ?

 

だって しょうがないにゃー

猫だからにゃー

 

          (=^・^=)

 

ていねいにていねいに きれいきれいするのさ

顔を洗ったら 今度は身体を んぺんぺっと

きちんと毛並みを整えないとね

んぺっんぺっんぺっ

反対側も

んぺっんぺっんぺっ

身体の次は・・・・・・

よいしょっと腰を下ろして 後ろ足をぴんっと伸ばして

んぺっんぺっ

お股も んぺっんぺっ

あ 首がかゆい

後ろ足でぽりぽりぽりっ

 

えーと 何をしてたかにゃぁ

 

あれ おうちに誰もいなくなっている

 

まぁ別にいいんだけど

 

冷たいって? そうかにゃぁ?

 

だって しょうがないにゃー

猫だからにゃー

 

          (=^・^=)

 

窓際に光が入ってきたよ あちらが暖かそうだな

行ってみようかな

 

途中で柱にすりすりとしておこう

だって ここはぼくの縄張りだからね 

ぼくのにおいをつけておかないと

 

あ 柱には爪とぎがくくり付けてあるんだった

よっと

ボリボリ バリッバリッバリッ

バリバリッボリボリボリッ・・・・・・

ふぅ すっきり 爪とぎっていいよね 

なんだかすっきりする

この段ボール製の爪とぎ 

なかなかいい感じで爪が引っ掛かって好き

紙くずが散らばるのが 

きれい好きのぼくとしてはいやなんだけど

まぁ そのうちヒトが片付けてくれるでしょう

これにも すりすりしとこうかな

 

おっ ご飯のお皿にかりかりが入ってるぞ

かりっかりっ ばふばふっ うまっ かりっうまっ

あぁ 無くなっちゃった ごちそうさまでした

 

ぺろん 口の周りをなめて

さぁて 顔を洗って 全身の毛づくろいをするかにゃぁ

 

え さっきもしてたって? そうかな 覚えて無いにゃぁ

でも かりかり食べたから 毛づくろいしたいんだにゃぁ

 

にゃーにゃー

 

だって 猫だからにゃー

 

          (=^・^=)

 

やっぱり ここは暖かいね

窓際からお外を眺めてみる

このガラスの向こうは ぼくの縄張りではないんだ

ヒトが出入りするときに するりと抜け出たこともあるけど

なんだかドキドキしちゃった

やっぱり 縄張りの中の方が良いよね

なんだか眠くなってきたから お昼寝をしよう

丸くなると 落ち着くよ

伸ばした後ろ足に頭をのっける 

前足で頭を抱えるようにする

ではでは おやすみなさい

 

え もう・・・・・ 寝たいのに・・・・・・

お昼だけど 寝てもいいでしょ

 

だって しょうがないにゃー

ぼくは 猫だからにゃー

 

          (=^・^=)

 

あれ 玄関の方に 人が帰ってきた気配がするぞ

お昼寝をしていたって こういうところはきっちりと気が付くのさ

だってぼくは 猫なんだからにゃー

 

にゃーにゃー

玄関でお迎え

 

にゃーにゃー

 

がちゃり ドアが開いた

ほら やっぱり ヒトが帰ってきた

 

「ただいまー お迎えありがとう」

「いつもお迎えしてくれるわね、なんでわかるのかしら」

ヒトは 不思議にそうにしているけど ふつうでしょう?

そう思いながら 見上げるボクの頭をなでながら

ヒトのオスは こう言うんだ

「一人で留守番していたから、寂しかったのかな」

ヒトのメスも こう言うんだ

「そうね、外は病気や事故が心配だから、家飼いにしているんだけど・・・・・・。それでよかったのかな。この子、幸せなのかしら」

 

ごろごろごろ

そうかな

ヒトがボクをなでてくれると 自然にのどから音がするんだ

ごろごろごろごろ

そうなのかな

 

難しくて よく わかんないや

 

でも

 

ぼくの縄張りには 変なものは入ってこないから 安心だし

ごはんは いつも お腹いっぱい食べれるし

快適なところで 独りで ゆっくりと 眠れるし

それに こうして なでてもらえるし

 

ぼくは 今でいいけどな

 

よし

ヒトのおすとめすにも すりすりしておこう

 

にゃーにゃー にゃーにゃー

やっぱり ぼくは

猫でよかったにゃぁー