みなさん、こんばんは。くにんです。
約300編のマイルストーンです。切りのいい数字になりましたね。いつもの通り、肩の力を抜いた閑話です。
まずは、御礼を。
いつも「月の砂漠のかぐや姫」を始めとする創作や詩を読んでいただいて、ありがとうございます!
「月の砂漠のかぐや姫」。今でない時、ここでない場所。まだ人と精霊が近くに存在していた時代のゴビの砂漠を舞台として、遊牧民族「月の民」の少年少女が頑張るファンタジー物語です。
ヤルダンの中で行われている、冒頓率いる護衛隊と母を待つ少女の奇岩たちとの戦いも、佳境に入っています。長く続いている第2幕もいよいよ終わりです。第3幕ではガラリと舞台が変わるので、現在頑張ってくれている面々は、ほとんど出てこない・・・・・・と思われます。(^-^;
第2幕の最後に向けてみんなが頑張ってくれると思いますので、応援のほどよろしくお願いいたします!!
今節は、掌編小説が一編と詩が一編入っています。
掌編小説は「夜汽車」です。これは、ムラサキさんがnoteで編んでおられるアンソロジーに投稿したものです。今回のアンソロジーのテーマは「夜汽車」でした。
僕が書く「掌編小説」は、割とテーマがわかりやすいものが多いと思うのですが、この「夜汽車」はそれが直接的にならないように気を付けて作りました。ですので、読む方によって、かなり受け取り方が異なるようでした。もちろん、どのように読み取っていただいても、間違いということはありません。作者と読者の共同作業で読後感が作られるのだとしたら、作者は同じであっても読者が変われば、読後感が異なるのは当然のことですよね。(*^_^*)
本編にも、いくつか小ネタというか余裕(遊び)が入っています。
このような話では、町を訪れる若者の正体は「白い翼を持つ天使」であることが一つの「流れ」だと、個人的には思いました。ですが、あえて、「黒い肌と縮れた黒髪を持つ少年」としています。「白=正義」という枠を外したかったのです。僕なりの「BLM」ですね。(^-^;
想定していなかった効果として、夜汽車の破片等が形成したした繭から生まれた白き天使たちが、ヨハネの黙示録に記されている場面の様に町へ降り立ってくる場面が、その反対側の面として際立ってくれました。話の構成という点でも、良い結果となったのではと思います。
詩「イロトリドリノセカイ」、本当は「夜汽車」の中に挿入したかったのですが、どうしてもうまく入らなかった!(-_-メ)
ということで、別個に「詩」としたもので、「夜汽車」とは姉妹です。
前回のマイルストーンからここまでの間に、シェイクスピア作「ロミオとジュリエット」(新潮文庫 中野好夫 訳)を読みました。
「ああ、ロミオ様。貴方は、どうしてロミオ様なの」
という有名なセリフを始めとして、色々なところで「ロミオとジュリエット」について語られていますから、こうして本を読む前からおおよそのあらすじは知っていました。
実際に読んでみると、おおまかな筋は確かに知っている通りなんですけど、それ以外の部分、特に喜劇的な掛け合いが、多くあったのに驚きました。
同じ悲劇でも「リア王」や「マクベス」は、これほどの喜劇的要素(洒落の利いた言い回し)はなかったような・・・・・・。「リア王」の道化は、洒落だけでなくてもっと深みがありますし。
「ロミオとジュリエット」の方が、シェイクスピアが喜劇をたくさん書いた若い時の作品だそうなので、そういう違いを感じられたのも興味深かったです。
それにしても、ロミオとジュリエット、いや、登場人物全員、ちょっと思い込みが激しすぎないか。( ´艸`)
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」は劇の為に作られたものです。中野好夫さん訳の本書では、本作が当時の劇場の特性を生かしてどのように演じられていたのかが、とても詳しく解説されています。また、喜劇的要素(掛け合い)についても、原語の英語での意味合いの解説も記されています。1951年に発行された邦訳ですが、これらの注釈がとても面白くて、ありがたかったです。
さて、今回はこの辺りでおしまいにしたいと思います。
寒さと暑さが交互に来る「三寒四温」の時期ではあるかもしれませんが、最近のそれは、少々寒暖の差が激し過ぎる気もしますね・・・・・・。
体調を崩されないように、是非是非お気を付けください。
それでは、次回「310編のマイルストーン」で、またお会いいたしましょう!